ゆうき「まみるっ?」
ノックに対して返事のない妹を心配して、ぼくは勢い良くドアを開く。
ゆうき「大丈——ぶっ!?」
まみる部屋の中は、結構な熱がこもっていた。
うん。この暑さで、周りの目を気にする必要がなかったら、服の前ぐらい、だけたくなるっていうのは分かるけど……。
まみるはイヤホンをつけて、なにか音楽を聴きながらパソコンのキーボードを片手で適当に叩いている。
いかにも、ノンビリくつろぎながらパソコンを扱っている、という感じで。
なるほど。ノックは、イヤホンのせいで聞こえなかったってオチね。
まみる「……んにゃ?」
まみるが、ようやくぼくに気づいたのか、首を巡らせてきた。
まみる「…………」
そこにぼくが立っている、という事の意味が理解できないらしく、しばし目をパチクリさせるまみる。
ぼくはぼくで、状況のマズさに身体が固まってしまって、動きが取れない。
ゆうき「う、わあ……」
こっちを向くために身体を開いたせいで、ぼくから見えるまみるの素肌の面積がさらに増していた。
いやまみる、せめてブラくらいはしていてくれれば。
その大きさじゃ必要ないのかもしれないけど……、というのは、さすがにあんまりか。
とにかくノーブラのせいで、こちらからは大変な所まで見えてしまっているし。
そのくせ、下の方に覗くショーツは、妙にレースが凝った感じの大人びた下着なのはなんなんだろ。
まみる「ん、な……っ!?」
ようやく事態が把握できたらしいまみるの表情が、羞恥か憤怒か、真っ赤に染まっていった。