うっすら目を開くと、そこには想像もしなかった光景が広がっていて、瞬間、思考停止する。
ゆうき「る、瑠璃ちゃん……っ?」
ぼくが名前を呼ぶと、瑠璃ちゃんは続けていた行為を中断し、ぼくの方に視線を向けてきた。
瑠璃「目が、覚めたか?」
ゆうき「あ、え……っ?」
瑠璃「ふん?」
ぼくがまともな回答さえ思いつく前に、結局答えには興味がないような態度で、瑠璃ちゃんはさっきまでの行為を再開し始めた。
その長い指が、ぼくの下半身で勃っているモノに巻きついて、ゆっくりと上下に動かされる。
ゆうき「あひっ、んあ……っ!」
これまで他人には触れられた事もない場所を、いきなりしごかれて、ビクッと背筋が反った。
あまりにも強い締めつけに、痛いのか、気持ちいいのか、その判断さえ咄嗟にはつかない。
耐え難い刺激に腰が浮きそうになるのに、瑠璃ちゃんの指は容赦なくしごき、締めつけてくる。
ゆうき「る、瑠璃ちゃん……っ! 胸、胸も当たって……っ!」
ぼくの上半身にも、横から添い寝している瑠璃ちゃんの大きなバストが、ムニムニと押しつけられているのを指摘する。
瑠璃「……なんだ、天野は胸を当てられてる方が好きなのか?」
ゆうき「だ、いやそういう話じゃ——」
瑠璃「七夏殿からは、マザコン、だと伺っていたが……、ふふっ、なるほど」
ゆうき「ちょ、えっ、なにそれっ?」
瑠璃「まあ、どちらでもいいが」
興味なさげに呟くと、瑠璃ちゃんは今までのやりとりは一切関係なく、モノをしごくペースを早め出す。
途端、痛さと気持ち良さの天秤が、一気に痛さの側に傾いた。
ゆうき「あうっ、痛っ。——瑠璃ちゃん、痛いっ」
目端に涙さえ浮かんでしまっていたかもしれない。
必死の訴えに、瑠璃ちゃんもさすがに手の動きを緩めた。
瑠璃「むっ、そうなのか? こうすれば、気持ちいいものだと聞いていたが」
いまさら心配そうに尋ねてくるのは、瑠璃ちゃんらしいというか。
ゆうき「もう少し優しくしてくれないと……、痛いばっかりで、気持ち良くは……」
瑠璃「ふむ……? なるほど、加減が難しいものなのだな」
呟くと、瑠璃ちゃんがぼくのものを握った強さが、若干緩まる。
しごく動きは柔らかいものになり、加えられる刺激はだいぶいい具合になって、
瑠璃「これで、どうだ?」
ゆうき「ん……、んあ、はあ……っ」
純粋な悦びに染まった喘ぎ声が、意識せずにノドから漏れ出る。
他人にしてもらうのがこんなに気持ちいいなんて、初めて知った。
自分でするより、ずっと……っ。