うっすら目を開くと、そこには想像もしなかった光景が広がっていて、瞬間、思考停止する。
零子「目を覚ましたか……」
ゆうき「これ以上なく覚めたけどっ。え、なに……っ?」
零子「……なに、という言葉が指す疑問の対象がハッキリしない。もう少し具体的に言ってくれ」
ゆうき「え、いや……」
異常な事態の中にあって、あくまで光原さんらしい言い回しに、ぼくはしばらく二の句を告げない。
ゆうき「と、とりあえずっ! な、なにやってるのっ!?」
なんとかヒネり出して発した具体的な質問に、光原さんは静かに答える。
零子「ボクのバストを寄せる事によって、ゆうきの男性器を挟み、こすり上げている」
ゆうき「え……、え?」
零子「パイズリ、という行為らしいけれど」
実践して示すかのように、そこで上半身を縦に動かし、光原さんのバストがぼくのモノを刺激する。
ゆうき「ん、あ……っ」
下半身からジンワリした悦楽が脳まで這い上がってきて、思わず感じ入った声を漏らしてしまった。
けど、刺激はそれ止まり。続いてはこなかったので、なんとか落ち着きを取り戻して光原さんの様子を見てみる。
光原さんは、自分の薄めのバストを両手で寄せ上げている。
ただ、元が元だけに大したボリュームにはならず、首を傾げていた。
零子「ふむ。やはり、ボクの胸の大きさでは少々ムリがある行為のようではあるけれど」
ゆうき「え、いや……」
零子「まあいい。ゆうきの反応は悪くないようだし、このまま続けるとしよう」
そしてまた胸がこすりつけられ、どこかもどかしいようで、けど確かな悦びが伝えられてくる。
ゆうき「んっ、あう……っ」
下半身から這い登ってくるシビれるような感覚に、まともな思考が途絶え、ぼくは快楽に溺れていった……。