舞台
“指導員”を束ね、学園全体を統括する存在。
ゲームマスターであるジョーカーに代わり、ゲームの進行を管理する。
また、生徒達に直接罰を与える役割も担う。呪いのカードを巡るゲームの流れや、与えられる罰、“指導員”の統括等々、
ジョーカーの学園におけるあらゆる権限を “学園長”が掌握し、行使することで、
生徒達の教育管理を徹底させる形態を指す。本来的な意味合いとは異なり、明確に目に見える形で設定された、“決して越えてはならない一線”。 校舎の周囲を囲む隔壁に設置された、校舎正面に位置する門の、内と外の境界とが、それすなわち“死線”と呼ばれる。 ジョーカーの学園において、“死線越え”はいかなる規則にも勝る背徳行為として設定されている。 が、現在はこの門自体が、大きな鎖でぐるぐる巻きにされ、固く閉ざされている。
「学園長」の下で直接的に生徒を管理する役割を与えられた、生徒たちと共にこの閉鎖された学園へと連れて来られた、 学園の教師たち。刃向かった者はすでに亡き者にされ、鹿苑寺のように大人しく従った者のみ、現在生存が確認されている。 指導員に与えられた役割は、スピーカーによるジョーカーの指示に沿って生徒達を指定された場所へと誘導すること、 毎朝のホームルームにおける生徒の出欠確認等々。なお、指導員たちの所持する「出席簿」からは、日々「消えていった生徒」 の名が削除される。“消えた”生徒の名はその日以来読まれることはない。
“ジュケイシャ”。
ジョーカーによりカードを配布された、あるいは他の生徒に押しつけられた、「現在のカード所持者」の通称。 呪刑者は3日目の期限切れまでに解呪条件を達成するか、あるいは誰かに押しつけるかをしないと、ジョーカーに目をつけられ、 悲劇的な末路を辿ることになる。「カードの押しつけ」――カードの呪いを他の人間に転移させるその方法には、リスクが存在する。押しつけられた人は、 「自分に押しつけたのは誰か」を名指しし、カードをその本人に突き返すことで、押しつけた「裏切り者」を告発することが出来る。 この告発が正しければ、呪い返しは成立。裏切り者はその場で強制的にアウトとなる。
例:AがBにカードを押しつけた場合、Bは「私にカードを押しつけたのはAです」と名指しで宣言し、Aにカードを突き返す。 これによって呪い返しは成立。カードに設定された“3日の期限”もこの瞬間無効となり、呪いが強制発動される。
“ハコニワ”。
この物語の舞台、閉鎖された隔離施設の通称。
周囲はどこまでも広がる樹海と断崖絶壁に囲われ、 決して逃げることは叶わない。
教室
ごくごく一般的な、学園の“教室”。
しかし室内の各種備品には使い込んだ跡などはなく、新しくも無機質で、何処となく冷たい雰囲気が漂う。
言うなれば、教室の“模倣”といったところか。
設立者の意図は、未だ窺い知ることが出来ない。
ホール
2トーンの床がいかにも妖しげな空気を漂わせている広間。
余計な物品を配し、見るからに収容人数に重点を置かれた部屋の奧には、
一体何を投影するためなのか、スクリーンが設置されている。
ラウンジ
晴れた日中には真上の天窓から日の射す、開放感に長じた吹き抜けのラウンジ。
仮にこの場所が普段から通っている馴染みの学園であれば話は違ってくるのだろう。
しかし、明日の我が身も知れぬこの特異な環境下では、誰も彼もが笑顔の裏の素顔を見せない。
中庭
設置された噴水と温室とが、穏やかな雰囲気を醸し出す中庭。
数少ない生徒たちの憩いの場ではあるが、やはりこの場所で顔を向き合わせていてもなお、
彼らの表情から不安の色が完全に消え去ることはない。
門
門は頑丈な鎖によりがっちりと施錠され、決してこれを開く術はない。
また、一連の施設群を取り囲むように四方に張り巡らされた隔壁は、頂に有刺鉄線を配し、内部の者の逃亡を疎外する。
???
過去、零と憩にとって因縁のある場所であったらしいのだが……