マモル「いいだろ? 俺のおごりなんだから」
葛城「ばかっ、それとこれとは話が別だ! あんなに長いポテトはそうそうあるものじゃ
ないんだぞ? 希少価値を考えろ!」
マモル「んなもんねーよ!」
ちなみに、こいつの名は葛城志郎。クラスメイト。
……。
以上説明終わり。
葛城「ちょっと待て! そんだけかよ!」
マモル「はぁ……昔を思い出すと、なんだか涙が出て来るよ」
葛城「だって、女の子だもん」
マモル「男だー!」
葛城「ぶおっ! 鼻血ぴゅー!」
そろそろ説明しようか。嫌だけど。
この変態同級生『葛城志郎』は、隕石事件の次の日に俺の前に現れた。
あの事件を知り、生き残った俺を『奇跡の男』とか言い出して、
それからずっとまとわりつくようになったんだ。
なんでも、彼の作る『世界をマモル正義の味方軍団』の一員として、
俺は必要な人間らしい。
アホか。
だがこいつは大まじめにそれを考えているらしく、今の学園に『正義部』という
意味不明な部活を作りやがった。
なんでそんな部の申請が通ったのか謎だが、とにかく実在するのは事実だ。
活動内容は、『世の中の正義を研究し、行動する事』……。
意味不明すぎて頭が痛くなってくる。
葛城「どうだ、何か予感しないかね?」
マモル「予感?」
葛城「出会い→彼女のピンチを救い→あーんなことやこーんなこと→できちゃった結婚
→出産→知事選→宇宙へ!」
マモル「どんな流れだよ。ていうか、最後の宇宙ってなに?」
葛城「大宇宙の意志のもと、地球を飛び立つんだよ。
そして、新たな惑星にたどり着き、朽ち果て、新しい生命の源となるのさ」
マモル「ごめん、聞いた俺が馬鹿だった」
葛城「常識だよな」
マモル「どこがじゃ!」
葛城「まぁそれはいいとしてだ。本題はここからだ」
マモル「まだなんかあんの?」
葛城「彼女たちの正体さ」
マモル「正体!?」
葛城「ちょっと小耳に挟んだんだが」
マモル「う、うん」
葛城「お前、その子たちと一緒に登校してきたな?」
マモル「ぶっ」
葛城「あー、彼女たちは、チミとはどういう関係なのかね? ン?」
マモル「えっと……それは……」